ものすごーーーく考えさせられる小説でした。
社会の不平等に訴えている社会派の小説のように見えて、しっかりミステリーだったのも面白かったです。
どんでん返しというか、最初から犯人が分かって追っていたつもりだったのに、途中から違うの?違うの?となっていく感じ。
そして、違って欲しいと願い始めるんだけど
真犯人はそっちかーーーという。
うーーーーん。
いやぁ、でも自らの手で裁きを与えてはダメなんだよ。
負けなんだよー。
でも、じゃぁ、法律は護ってくれるのか?って話でね。
正攻法で闘って勝てるのか?って思ってしまうよね。
うーーーん。
護られなかった者たちへ、
タイトルがずんっと胸に響きます。
生活保護受給者も刑務所の中の受刑者も使われているのは同じ税金ってところが、こう、文字で書き起こされると、なんだかね。
納得して良いものなのか。
その生活保護だって、本当に貧困で窮している人はもらえなくて不正受給が蔓延るんだもんなぁ。
正直者はバカを見るって言葉が現実になってしまう世の中にはなってほしくないよね。
この小説、映画化されていてアマプラで配信されているんですが読み終わるまでは…!と映画を見るのは我慢していたので、ようやく見てみようと思います。
中山七里さんの小説は「さよならドビュッシー」以来二冊目なんですが、雰囲気は全然違うけどストーリー自体の面白さとしっかりミステリーの仕掛けがある感じがどちらも好きだなぁと思いました。別の小説も読んでみようかなー。


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