この方の存在を知らなかったなんて、
わかってはいたけど自分がどんだけ無知かと少し反省。
後にアメリカの最高裁判事になったルース・ベイダー・ギンズバーグが史上初の男女平等裁判に挑んだ実話をもとにした映画。
未来を切り開く人の凄みを存分に味わいました。
ここ数年も差別に関してとても敏感になっていて
今がきっと変換期なんだろうなぁと思っていたのですが
価値観をグイッと変えるためにこんなに闘った人がいたのかと。
旧態依然の時代の中で、男とか女とか関係ないじゃないかと訴えていくことがどんなに大変だったかはこれまでの歴史を考えただけでも想像を絶するほどだったと思います。
裁判の中で、あなたは原告を自分の主張の道具にしてるみたいに言われた時にルースが「うっ」となったんだけど、私も一緒にグゥっと痛いとこつくじゃないかーーとなってしまいました。
裁判とか弁護士ものって、見てるこっちもギーーーってなる瞬間があって、イライラするんだけどそこが面白い。
でもそっから原告としっかり向き合って、勝利していくところがかっこよかったなぁ。
彼女自身がコロンビア大学を主席で卒業しているのに法律事務所では職にありつけないという、能力があっても時代に負けそうな人生を歩んでいたのに腐らずにチャンスを待っていたのも凄い精神力だなと思いました。
それにしても、これを観た人はみんな思うと思うけど、
夫のマーティンが凄い!
今の時代でもここまで凄い人っているのかな??ってくらい新時代の人!
アンという名の少女のギルバートを見ていた時も思ったけど(こっちはフィクションですが)どうやったらこんな頭の柔らかい新時代の人が育つのか?と不思議になります。
こういう人たちがポコッポコッと誕生して、次の時代へとバトンを渡しながら新しい価値観の時代が生まれていくのかなー。
この映画の舞台は第二次世界大戦後のアメリカですが、論点となっている男女平等の話は現代日本のお話かと思うくらい、日本の遅れも感じました。
男女平等というとどうしても女性の権利の主張が目立ってしまうけど、男性を男らしさから解放することも同時に考えていかなければいけないんじゃないかなーと。
ルース・ギンズバーグは2020年に亡くなってしまいましたが、彼女を知ることができて良かったです。


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